中山芝3600mで行われるステイヤーの祭典・ステイヤーズステークス。
以前は、天皇賞・春を勝利したメジロブライトや、3歳で参戦し1.1倍のオッズで2着に敗れたテイエムオペラオーなど、以前はG1級の馬も参戦していました。
ただ、現在は競馬のスピード化が進み、この長距離重賞は「長距離しか走らない馬の同窓会」といった側面を持つようになってしまいました。
それでも、去年2着に入ったテーオーロイヤルが今年の天皇賞・春を制覇したように、次の年の天皇賞・春を占う上ではまだまだ重要な役割を果たしています。
今年は、去年の覇者アイアンバローズ、8歳でもG2で安定しているマイネルウィルトス、今年の天皇賞・春で4着となったスマートファントムなど、例年同様勝ち馬を絞りづらいメンバーが揃いそうです。
近年はオルフェーヴル産駒が異様に強い当レース。
今年は一体どんなレースになるのでしょうか。
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目次
ステイヤーズステークス2024年の想定馬・想定騎手
想定出走馬、想定騎手に加え、一言ずつ解説していきます。
アイアンバローズ
牡7 父:オルフェーヴル
想定騎手:未定 前走:ドバイゴールドC8着
去年の覇者は長期休み明けで連覇を狙います。
オルフェーヴル産駒のリピーターということで、”中山3600mしか走らない馬”である可能性があります。
よって、必ず印をつけるべきです。
スマートファントム
牡4 父:ハービンジャー
想定騎手:藤岡佑 前走:京都大賞典4着
確定ではありませんが、ここに出走してくる可能性は高いでしょう。
ただ、ハービンジャー産駒は長距離重賞で意外と馬券になっていませんので、その点はマイナスです。
また、京都の好走が目立つ点も怪しむべきポイントで、本物のステイヤーかは怪しいところです。
マイネルウィルトス
牡8 父:スクリーンヒーロー
想定騎手:未定 前走:AR共和国?着
去年の3着馬。
生粋のステイヤーではなさそうですが、高齢馬でも走る舞台なうえにリピーター。
AR共和国杯で何着になったとしても無視は禁物です。
マイネルケレリウス
牡4 父:ルーラーシップ
想定騎手:未定 前走:オクトーバーS12着
真っ先に当レースに参戦表明した馬。
血統的には問題なさそうで、当レースはマイネル系の馬もよく来る舞台です。
長距離になってガラッと変わる可能性もあるので、注意は必要です
テーオーロイヤル
牡6 父:リオンディーズ
想定騎手:菱田 前走:天皇賞・春1着
次走はぶっつけでジャパンカップを予定していますが、この馬は明らかに長距離専用の馬。
ジャパンカップの翌週に行われる当レースにスライドしたとしても不思議ではありません。
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ステイヤーズステークス2024の基本情報
ステイヤーズステークスは、中山芝3600mで行われるG2レースです。
2023年は、天皇賞・春、京都大賞典の2レースで二桁着順に沈んでいたオルフェーヴル産駒のアイアンバローズが、8番人気にもかかわらず逃げ切って勝利しました。
2、3着は人気のテーオーロイヤルとマイネルウィルトスだったことで、当レースにおけるオルフェーヴル産駒の強さが浮き彫りになったレースでもありました。
最近の当レースは、毎年のように一番人気が敗れるため、世間では荒れるようなイメージがあります。
ただ、過去10年で10番人気以上の馬が3着に入ったのは1度だけで、アルバートが3連覇を果たした2017年は、3連単配当が830円となったようにイメージほど荒れることはありません。
アルバートのように、生粋の”ステイヤーズSに異常な程強い馬”も存在しており、過去に当レースで馬券内に入った馬には常に注目が必要です。
当レースのポイントは、詳しくは下記にも記載していますが、「リピーター」と「オルフェーヴル産駒」です。
ステイヤーズステークスってどんなレース?
JRA平地レースの中で最も距離の長いレースである、G2・ステイヤーズステークス。
当レースは、1967年に創設され、当時から現在まで中山3600mで行われており、1997年よりG2に格上げされています。
当レースは、中山3600mという特殊な形態であるがゆえに、「2400mでも短い」ような馬が、G1を無視して当レースを目標に挑んでいます。
アルバートやデスペラードが連覇し、今でも馬券内にリピーターがよく来るのは、”中山3600mでしか輝けない馬”が存在するからです。
よって、当レースを経由した馬が有馬記念で好走したことはほぼありません。
テイエムオペラオーは、当レースで2着に走ってから有馬記念で3着に入りましたが、あの馬はローテから馬の力まで例外中の例外と言っていいでしょう。
ステイヤーズステークス2024年予想に必要なデータ
ここでは、ステイヤーズステークスの過去の傾向など、予想に必要なデータを紹介します。
ステイヤーズステークス 過去10年の結果
すべて中山芝3600m
年 | 着 | 馬名 | 齢 | 騎手 | 人 | 血統 |
---|---|---|---|---|---|---|
23良 | 1 | アイアンバローズ | 牡6 | 石橋脩 | 8 | オルフェーヴル |
2 | テーオーロイヤル | 牡5 | 浜中俊 | 2 | リオンディーズ | |
3 | マイネルウィルトス | 牡7 | 横山武史 | 3 | スクリーンヒーロー | |
22良 | 1 | シルヴァーソニック | 牡6 | D.レーン | 3 | オルフェーヴル |
2 | プリュムドール | 牝4 | 横山武史 | 5 | ゴールドシップ | |
3 | ディバインフォース | 牡6 | 戸崎圭太 | 4 | ワークフォース | |
21良 | 1 | ディバインフォース | 牡5 | 田辺裕信 | 6 | ワークフォース |
2 | アイアンバローズ | 牡4 | 石橋脩 | 4 | オルフェーヴル | |
3 | シルヴァーソニック | 牡5 | 内田博幸 | 5 | オルフェーヴル | |
20稍 | 1 | オセアグレイト | 牡4 | 横山典弘 | 7 | オルフェーヴル |
2 | タガノディアマンテ | 牡4 | 津村明秀 | 8 | オルフェーヴル | |
3 | ポンデザール | 牝5 | C.ルメール | 1 | ハーツクライ | |
19良 | 1 | モンドインテロ | 牡7 | W.ビュイック | 6 | ディープインパクト |
2 | アルバート | 牡8 | O.マーフィー | 1 | アドマイヤドン | |
3 | エイシンクリック | 牡5 | 津村明秀 | 11 | ルーラーシップ | |
18良 | 1 | リッジマン | 牡5 | 蛯名正義 | 1 | スウェプトオーヴァーボード |
2 | アドマイヤエイカン | 牡5 | 田辺裕信 | 2 | ハーツクライ | |
3 | モンドインテロ | 牡6 | W.ビュイック | 4 | ディープインパクト | |
17良 | 1 | アルバート | 牡6 | R.ムーア | 1 | アドマイヤドン |
2 | フェイムゲーム | セ7 | H.ボウマン | 2 | ハーツクライ | |
3 | プレストウィック | 牡6 | V.シュミノー | 3 | ダイワメジャー | |
16良 | 1 | アルバート | 牡5 | R.ムーア | 1 | アドマイヤドン |
2 | ファタモルガーナ | セ8 | 蛯名正義 | 3 | ディープインパクト | |
3 | モンドインテロ | 牡4 | C.ルメール | 2 | ディープインパクト | |
15良 | 1 | アルバート | 牡4 | R.ムーア | 1 | アドマイヤドン |
2 | カムフィー | 牡6 | 横山典弘 | 7 | ダンスインザダーク | |
3 | トゥインクル | 牡4 | 三浦皇成 | 4 | ステイゴールド | |
14良 | 1 | デスペラート | 牡6 | 横山典弘 | 3 | ネオユニヴァース |
2 | ファタモルガーナ | セ6 | 戸崎圭太 | 4 | ディープインパクト | |
3 | クリールカイザー | 牡5 | 吉田豊 | 1 | キングヘイロー |
ステイヤーズステークス 過去の傾向
ステイヤーズステークスの過去10年の傾向を見ていきましょう。
平穏には決まらないが超人気薄は意外と来ない
近3年は1番人気は完全に飛んでしまっており、テーオーロイヤルが出てこない限り、今年もこの傾向は続くと考えられます。
1番人気は過去10年で4-1-2-3と悪くありませんが、うち3勝はステイヤーズステークス歴代最強馬のアルバート。
よって、1番人気は過信しない方向の方が無難でしょう。
ただ、10番人気以上で馬券に絡んだのは2019年のエイシンクリックのみで、無闇な穴狙いも得策ではありません。
高齢馬でも普通に来る珍しいG2
6歳以上が来ない重賞はよくありますが、このレースは長距離レースという特性上、高齢馬も普通に来ます。
6歳馬は過去10年で4-2-3-24、7歳以上も1-3-1-32と、年齢がハンデとはなりません。
トウカイトリックという馬は、年齢が増すほどステイヤーズステークスが得意になった奇特な馬です。
若い頃はステイヤーズステークスで馬券に絡めなかったものの、9歳で3着に入ると、10歳で初勝利、11歳で3着に入っています。
トウカイトリックは極端な例かもしれませんが、それくらい年齢は関係ないレースであることは認識しておきましょう。
リピーターが非常に多い
トウカイトリックが9歳から3年連続で馬券に絡んでいるように、リピーターが極めて多いレースです。
アルバートは4回当レースに出走し、3勝2着1回。
他にも、デヴァインフォース、アイアンバローズ、シルヴァーソニック、モンドインテロもリピーター組です。
年またぎのリピーターまで存在するため、2、3年前に入着した馬についても確認しておく必要があるでしょう。
狙いは京都大賞典、アルゼンチン共和国杯の大敗組
当レースは、京都大賞典の大敗組、アルゼンチン共和国杯の大敗組が多く馬券に絡んでいます。
去年のテーオーロイヤルはアルゼンチン共和国杯大敗、アイアンバローズは京都大賞典の大敗組です。
また、長期休み明けはシルヴァーソニックとタガノディアマンテが馬券に絡んでいますが、いずれもオルフェーヴル産駒だったことには注目しておきましょう。
横山一家に注目!
当レースで注目すべきなのは、外国人騎手と横山親子です。
この時期の短期外国人騎手は、とにかくいい馬に乗っていることが多く、騎乗技術も相まって来ることが多いです。
また、過去10年で2勝している父の横山典弘騎手はもちろん、横山武史騎手も2年連続で馬券に絡んでいます。
横山和生騎手は当レースの参戦が少ないため確証はありませんが、天皇賞・春を勝利しているくらいなので、長距離は全く問題ないでしょう。
また、関東トップの戸崎騎手は当レースで勝ち星なしと、この舞台では信用禁物です。
オルフェーヴル産駒とゴールドシップ産駒は絶対印をつける
近年の当レースは、一にも二にもオルフェーヴル産駒です。
NHKマイルCがダイワメジャー産駒ばかり来るように、ステイヤーズステークスはオルフェーヴル産駒ばかりが来ます。
また、ゴールドシップ産駒も長距離適性のある馬が多く、注目したいところです。
それでも、中山3600mの最強血統は、間違いなくオルフェーヴル産駒だということを忘れないようにしましょう。
ただ、もう知れ渡っている可能性も高いため、アイアンバローズはかなり人気になりそうですね。
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