夏競馬の名物マイル重賞で、サマーマイルシリーズ第3戦として位置づけられているG3・関屋記念。
実力馬が力を発揮しやすい新潟1600mで、毎年様々なドラマが生まれています。
出走する馬は、ジュンブロッサム、前走G1出走のパラレルヴィジョン、3歳牡馬ディスペランツァ、ロジリオンなど、混戦が予想されます。
過去に勝利した馬は、後にG1を2勝するカンパニーや、スマイルジャック、クラレント、プリモシーン、ロータスランドなど、後にG1で入着する馬も多いです。
今年は一体どんなレースになるのでしょうか。
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目次
関屋記念2024の予想(本命・対抗・単穴・連下)
◎トゥードジボン
◯プレサージュリフト
▲サンライズロナウド
△コレペティトール
△サクラトゥジュール
△ディスペランツァ
◎はトゥードジボン
トゥードジボンは、前走の米子ステークスでも逃げ切り勝ち。
四位調教師が、
「前走はサマーシリーズ王者を狙っての出走。着実に地力をつけてきたし、前半を自分のリズムで行ければ」
と話しているように、このレースをメイチで考えているのは間違いありません。
そして、鞍上の松山騎手は、最近は逃げ先行馬でとにかく頼りになる騎手です。
松山騎手の今年の重賞勝ちは、先行のウインマーベル2レースと、逃げたミトノオーとピューロマジック。
現在、オープン~G3の逃げ先行馬で最も頼りになる騎手であるといえます。
そして、当レースは、過去10年で逃げ馬の複勝率が50%です。
また、米子Sから関屋記念というローテーションは、2022年に先行して当レースを勝ち、サマーマイルチャンピオンになったウインカーネリアンと酷似しています。
差し馬が多い2024年の関屋記念で、ほぼ確実に先行できるトゥードジボンの存在は脅威です。
◯はプレサージュリフト
重賞ではもどかしいレースが続いていますが、NF天栄+ルメールの左回り重賞という時点で、残念ながら印を付ける必要があります。
この馬は最近先行することが多いですが、本質的には差し馬だと考えられます。
逃げるトゥードジボンを、プレサージュリフトがゴール前で追い詰める…という展開になるのではないでしょうか。
▲はサンライズロナウド
これまで、前走1200mの馬は来ていませんが、この馬は1200mの勝ち鞍がなく、1400mで強い印象です。
むしろ、過去には2000mも勝利しており、血統も短距離イメージのないハービンジャーということで、むしろ1600mになることはプラスではないでしょうか。
安田翔伍調教師・横山典弘騎手という、ダービー制覇タッグに戻るのにも注目です。
さらに、京都金杯制覇の割に人気にならなさそうなコレペティトール、負けた馬が何頭も重賞を勝ち、レベルが高かった東京新聞杯の覇者サクラトゥジュール、3歳馬でデムーロ騎手に戻るディスペランツァに△をつけました。
関屋記念2024の買い目
ワイド3頭ボックス | 11、13、15(3点) |
---|---|
3連複軸1頭流し | 15-1、3、4、11、13(10点) |
■注目の重賞レース記事
出馬表
枠 | 番 | 馬名 | 齢 | 斤量 | 騎手 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ディスペランツァ | 牡3 | 55 | M.デム |
1 | 2 | ダディーズビビッド | 牡6 | 57 | 丸山 |
2 | 3 | コレペティトール | 牡4 | 58 | 石川 |
2 | 4 | サクラトゥジュール | 牡7 | 58 | 佐々木 |
3 | 5 | メイショウシンタケ | 牡6 | 57 | 泉谷 |
3 | 6 | ジュンブロッサム | 牡5 | 57 | 戸崎 |
4 | 7 | タイムトゥヘヴン | 牡6 | 57 | 柴田善 |
4 | 8 | ロジリオン | 牡3 | 54 | 永野 |
5 | 9 | グランデマーレ | 牡7 | 57 | 田辺 |
5 | 10 | パラレルヴィジョン | 牡5 | 58 | 三浦 |
6 | 11 | サンライズロナウド | 牡5 | 57 | 横山典 |
6 | 12 | アスクコンナモンダ | 牡5 | 57 | 津村 |
7 | 13 | プレサージュリフト | 牝5 | 55 | ルメール |
7 | 14 | ディオ | 牡5 | 57 | 岩田康 |
7 | 15 | トゥードジボン | 牡5 | 57 | 松山 |
8 | 16 | オニャンコポン | 牡5 | 57 | 菅原 |
8 | 17 | ワールドウインズ | セ7 | 57 | 松岡 |
8 | 18 | ラインベック | セ7 | 57 | 荻野 |
展開予想
明確な先行馬が少なく、差し馬が揃いました。
そのため、行くのは松山騎手騎乗のトゥードジボンで間違いないでしょう。
このトゥードジボンについていきそうなのが、ラインベック、ディオ、オニャンコポン辺りでしょうか。
もしかすると、横山典騎手のサンライズロナウドが前に行くかもしれません。
さらに、人気となりそうなNF天栄のプレサージュリフトとパラレルヴィジョンがついていく形でしょうか。
人気が予想されるジュンブロッサムは、戸崎騎手の差し馬ということで、後方で末脚を溜める形になると予想します。
関屋記念2024年の想定馬・想定騎手
2024年の新潟芝1600mで行われる関屋記念は、多くの重賞常連馬が出走し、フルゲートとなりそうです。
そのため、詳細は後述しますが、枠順がどうなるかのチェックは必須です。
人気になりそうなのは、当レースに相性が良い戸崎騎手騎乗のジュンブロッサム、前走安田記念13着のキズナ産駒パラレルヴィジョン、アーリントンCを勝利しNHKマイルCで7着だった3歳牡馬ディスペランツァでしょうか。
想定出走馬、想定騎手に加え、一言ずつ解説していきます。
ジュンブロッサム
牡5 父:ワールドエース
想定騎手:戸崎 前走:水無月S(3勝クラス)1着
前走京都マイルで行われた3勝クラスで圧勝。
ここでも一桁台のオッズが予想されますが、重賞常連馬やG1出走馬も多い中、少し荷が重い気もします。
また、父が重賞未勝利種牡馬であるワールドエースであることも、底力に不安を抱かせます。
ディスペランツァ
牡3 父:ルーラーシップ
想定騎手:M.デムーロ 前走:NHKマイルC7着
3歳の重賞勝利馬ということで、人気を集めそうです。
ただ、3歳世代のマイル戦線はジャンタルマンタルとアスコリピチェーノ以外は小粒な印象。
また、NHKマイルC9着でこの馬と0.1差だったアルセナールが3勝クラスで惨敗しているのも気になります。
パラレルヴィジョン
牝5 父:キズナ
想定騎手:三浦 前走:安田記念13着
国枝・NF天栄ですが、何故かルメール騎手ではなく三浦騎手。
その点だけでも少し気になるところです。
また、3走前の勝利が中山ダート、2走前が中山芝マイルのダービー卿CTと、中山巧者である可能性が強く、切れが求められる新潟マイルと合うかは微妙です。
【有力】プレサージュリフト
牝5 父:ハービンジャー
想定騎手:未定 前走:メイS1着
こちらはキムテツ・天栄のコンビですが、騎手は未定です。
おそらくルメール騎手と思われますが、鞍上には注目したいところです。
ロジリオン
牡3 父:リオンディーズ
想定騎手:永野 前走:パラダイス4着
NHKマイルC3着馬ですが、前走はリステッドで4着に敗れました。
そして、鞍上は若手の永野騎手。
鞍上込みで取捨に悩むところです。
【有力】コレペティトール
牡4 父:ジャスタウェイ
想定騎手:石川 前走:安田記念12着
京都金杯勝ちにもかかわらず人気にならなさそうな1頭。
G3に戻り、相手関係も楽になることから、馬券妙味は高そうです
関屋記念2024年の基本情報
外回りの新潟芝1600mで行われる関屋記念。
2023年は、京王杯SCで4着した後、ノーザンファーム天栄を経由した牝馬アヴェラーレが4番人気で勝利。
2着にはこの後府中牝馬Sを制すディヴィーナが入り、1番人気の関西馬ララクリスティーヌは9着に敗れました。
近年は、去年牝馬がワンツーを果たし、2018年に3歳牝馬のプリモシーンが勝利するなど、牝馬の活躍が目立っています。
また、外が伸びやすい新潟コースということもあり、過去10年で7枠が4勝、8枠3勝と、明らかに外枠有利のレースとなっています。
ただ、サトノアーサーのような豪快な追い込みを決める馬は逆に少数派で、マルターズアポジーやウインカーネリアンのように、逃げ先行で勝利する馬もいます。
関屋記念ってどんなレース?
関屋記念は、8月中旬に新潟競馬場芝1600mで行われる別定G3レースです。
当レースの歴史は古く、創設は1966年で、当時は右回りの2000mでした。
その後、右回り芝1800m、右回り芝1600m、そして2001年の新潟の大規模コース改修により、現在の左回り1600mとなっています。
さらに、全体的な夏競馬の整備により、2012年よりサマーマイルシリーズの第2戦(2020年より第3戦)として行われています。
別定戦であり、力を発揮しやすい新潟外回りの芝1600mで行われることから、切れのあるサンデーサイレンス系の馬が強く、10番人気以上が来たのは2022年2着のシュリのみで、基本的に大荒れの少ないレースであると言えそうです。
また、当レースを勝ったサマーマイルチャンピオンは多く、クラレント、レッドアリオン、ロータスランド、ウインカーネリアンが該当します。
関屋記念2024年予想に必要なデータ
ここでは、関屋記念の過去の傾向など、予想に必要なデータを紹介します。
関屋記念 過去10年の結果
※全て新潟1600m
年 | 着 | 馬名 | 齢 | 騎手 | 人 | 血統 |
---|---|---|---|---|---|---|
23良 | 1 | アヴェラーレ | 牝5 | 戸崎 | 4 | ドゥラメンテ |
2 | ディヴィーナ | 牝5 | M.デム | 2 | モーリス | |
3 | ラインベック | セ6 | 石橋 | 6 | ディープインパクト | |
22稍 | 1 | ウインカーネリアン | 牡5 | 三浦 | 2 | スクリーンヒーロー |
2 | シュリ | 牡6 | 津村 | 12 | ハーツクライ | |
3 | ダノンザキッド | 牡4 | 川田 | 1 | ジャスタウェイ | |
21良 | 1 | ロータスランド | 牝4 | 田辺 | 4 | point of entry |
2 | カラテ | 牡5 | 菅原 | 6 | トゥザグローリー | |
3 | ソングライン | 牝3 | 池添 | 1 | キズナ | |
20良 | 1 | サトノアーサー | 牡6 | 戸崎 | 4 | ディープインパクト |
2 | トロワゼトワル | 牝5 | 三浦 | 8 | ロードカナロア | |
3 | アンドラステ | 牝4 | 岩田望 | 1 | オルフェーヴル | |
19良 | 1 | ミッキーグローリー | 牡6 | ルメール | 1 | ディープインパクト |
2 | ミエノサクシード | 牝6 | 川島 | 6 | ステイゴールド | |
3 | ソーグリッタリング | 牡5 | 浜中 | 4 | ステイゴールド | |
18良 | 1 | プリモシーン | 牝3 | 北村宏司 | 1 | ディープインパクト |
2 | ワントゥワン | 牝5 | M.デム | 2 | ディープインパクト | |
3 | エイシンティンクル | 牝6 | 和田竜 | 5 | ディープインパクト | |
17良 | 1 | マルターズアポジー | 牡5 | 武士沢 | 7 | ゴスホークケン |
2 | ウインガニオン | 牡5 | 津村 | 4 | ステイゴールド | |
3 | ダノンリバティ | 牡5 | 松若 | 5 | キングカメハメハ | |
16良 | 1 | ヤングマンパワー | 牡4 | 戸崎 | 3 | スニッツェル |
2 | ダノンリバティ | 牡4 | 松若 | 7 | キングカメハメハ | |
3 | マジックタイム | 牝5 | ルメール | 1 | ハーツクライ | |
15良 | 1 | レッドアリオン | 牡5 | 川須 | 2 | アグネスタキオン |
2 | マジェスティハーツ | 牡5 | 森 | 6 | ハーツクライ | |
3 | ヤングマンパワー | 牡3 | 松岡 | 9 | スニッツェル | |
14稍 | 1 | クラレント | 牡5 | 田辺 | 4 | ダンスインザダーク |
2 | ダノンシャーク | 牡6 | 内田 | 1 | ディープインパクト | |
3 | サトノギャラント | 牡5 | 北村宏 | 6 | シンボリクリスエス |
関屋記念 過去の傾向
先述した通り新潟芝1600mは、実力馬が力を発揮しやすいコースで、良血馬やG1入着馬などもよく出走しています。
関屋記念の過去10年の傾向を見ていきましょう。
逃げ馬の馬券率は過去10年で50%
直線の長い新潟マイルは、外に出した差し追い込み馬が強い印象がありますが、当レースは逃げ馬の連対率は40%、複勝率は50%です。
さらに、先行馬の複勝率も27%で、差し馬の複勝率13%を上回っています。
よって、マルターズアポジーのように明らかに逃げそうな馬や、ウインカーネリアンのように明らかに先行しそうな馬がいる場合は、狙ってみるのも面白いかもしれません。
前走1600m以上の馬が強い…けど…
当レースは、基本的に前走1600mの馬が強く、過去10年で前走1600mで連対した馬は1頭のみです。
ただ、その1頭が去年のアヴェラーレ。
よって、傾向が変わった可能性も否定できないため、注意が必要です。
実力馬がきちんと馬券に絡む
新潟マイルの特性上、とんでもない馬が来ることは少なく、実力馬がしっかり力を発揮することが多いです。
ただ、後にマイルCSを制すダノンシャークは2着、NHKマイルC2着でこのレースに出走したソングラインが3着、G1馬のダノンザキッドが3着と、人気馬は馬券に入るものの取りこぼすことも多いため、注意しましょう。
3勝を挙げる戸崎騎手
当レースで明らかに相性が良いのは戸崎騎手です。
今年はジュンブロッサムで人気を集めそうですが、連覇となるでしょうか。
明らかに外枠が強い
先述しましたが、当レースは7枠の勝率が40%で、8枠の勝率が30%と、明らかに偏りがあります。
そのため、予想は枠順が出てからするのがいいでしょう。