2016年デビュー組までがJRAでは若手騎手と呼ばれています。
藤田菜七子騎手と同期の32期生達ですね~
坂井瑠星騎手や横山武志騎手など、G1レースに当然のように騎乗しているので、若手騎手というイメージはあまりありませんが、まだデビューして6~7年なので、20代前半なんですよね~
JRAの規定では若手騎手に入るものの、横山騎手や坂井瑠星騎手はいまさら説明することもないでしょう!今回は若手騎手の中でもデビュー後5年以内で見習い騎手と呼ばれる新人ジョッキーをまとめています。
2022年は今村騎手のおかげで、再び女性騎手に注目が集まっていますが、同期の若手騎手そして先輩となるジョッキーも負けてはいられません。
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目次
1:JRA若手騎手とは?
JRAで若手騎手と呼ばれるのはデビューから7年以内のジョッキーです。現在2022年なので、2016年にデビューした競馬学校32期生の卒業生までが若手騎手ということになります。
減量騎手の恩恵がなくなった後でも、若手騎手のうちはJRAで開催される若手騎手限定競走で騎乗することができます。
1-1:若手騎手限定競走
若手騎手限定競走はJRAが騎乗機会の少ない若手騎手に騎乗チャンスを与えるために開催するレースです。デビュー7年目までの騎手が出場できるので、坂井瑠星騎手や横山武志騎手も騎乗することが可能です。しかし、減量騎手やデビュー間もない騎手が優先的に出場できるので、このレースでリーディングベスト10に入るような若手を見ることはあまりありません。
1-2:ヤングジョッキーシリーズ
ヤングジョッキーシリーズは、若手騎手のうちデビューから5年以内で通算勝利数が100勝以下の減量特典がついている騎手、所謂見習い騎手が騎乗できるレースです。
地方競馬場で開催されるトライアルレースの上位入賞者のみ、12月のファイナルラウンドに進出!2022年は中山競馬場と名古屋競馬場で合計5レースが行われます。
中央からファイナルへ進める騎手は8名、地方からも8名で合計16名がファイナリストです。
過去開催されたヤングジョッキーシリーズは全て地方騎手が優勝しています。
回数 | 開催年 | 優勝ジョッキー | 所属 |
---|---|---|---|
第一回 | 2017年 | 臼井健太郎 | 船橋 |
第二回 | 2018年 | 桜井光輔 | 川崎 |
第三回 | 2019年 | 岩本玲 | 岩手 |
第四回 | 2020年 | 吉井章 | 大井 |
第五回 | 2021年 | 飛田愛斗 | 佐賀 |
クジで騎乗馬が決まるので、純粋に騎乗技術云々という話ではなく、くじ運によって大きくポイントが左右されてしまいますね。
ちなみに、2022年のトライアルラウンドでは今村聖奈騎手が敗退してしまいファイナル出場は叶いませんでした。まだJRAデビュー後未勝利の川端騎手がファイナリストとして出場しますね。
1-3:全日本新人王争覇戦
全日本新人王争覇戦は、見習い騎手の新人王決定レースとして1月に高知競馬場で開催されています。2レースの獲得ポイントによって順位が決定し、2022年はJRAの泉谷騎手、2020年は岩田望騎手が新人王を獲得しています。
■注目の重賞レース記事
2:JRA若手騎手一覧
JRA若手騎手の中でまだ見習い騎手として活躍している次世代ジョッキーの一覧です。
デビュー年 | 騎手名 | 年齢 | 通算勝利 |
---|---|---|---|
2018年 | 山田敬士 | 25歳 | 38勝 |
2019年 | 服部寿希 | 23歳 | 6勝 |
2019年 | 小林凌大 | 21歳 | 35勝 |
2019年 | 亀田温心 | 21歳 | 94勝 |
2020年 | 秋山稔樹 | 21歳 | 77勝 |
2020年 | 小林脩斗 | 21歳 | 33勝 |
2020年 | 泉谷楓真 | 21歳 | 76勝 |
2020年 | 原優介 | 22歳 | 28勝 |
2021年 | 永野猛蔵 | 20歳 | 46勝 |
2021年 | 小沢大仁 | 20歳 | 52勝 |
2021年 | 横山琉人 | 19歳 | 32勝 |
2021年 | 角田大和 | 21歳 | 52勝 |
2021年 | 永島まなみ | 19歳 | 16勝 |
2021年 | 古川奈穂 | 22歳 | 15勝 |
2021年 | 西谷凛 | 20歳 | 5勝 |
2021年 | 松本大輝 | 19歳 | 45勝 |
2022年 | 今村聖奈 | 18歳 | 39勝 |
2022年 | 大久保 友雅 | 19歳 | 3勝 |
2022年 | 川端海翼 | 18歳 | 0勝 |
2022年 | 小牧加矢太 | 26歳 | 5勝 |
2022年 | 角田大河 | 19歳 | 20勝 |
2022年 | 鷲頭虎太 | 18歳 | 6勝 |
2022年 | 佐々木大輔 | 18歳 | 4勝 |
2022年 | 土田真翔 | 18歳 | 0勝 |
2022年 | 西塚洸二 | 18歳 | 8勝 |
2022年 | 水沼元輝 | 18歳 | 0勝 |
2021年は8人がデビュー、2022年は10人がデビューと新人騎手が毎年増えているので新人同士の競争はより熾烈になっています。2022年デビュー組で今村聖奈騎手がもう40勝に届きそうな勢いの中、角田大河騎手の20勝は例年ならば新人賞確定のペースですよね。
あと3ヵ月で今シーズンも終了。次の2023年組がデビューしてくるので若手騎手の戦いは本当に厳しいです。1つ1つのレースを大事に乗ることで、勝利を地道に積み重ねていくのが遠回りに見えて一番の近道なのでしょう。
3:期待の若手騎手 ベスト5
若手騎手の中でも特に有望な5人を紹介します。リーディング間近な横山武騎手や坂井瑠星騎手はこれから騎手界を牽引していく存在になるでしょう。
3-1:小沢大仁騎手
名前 | 小沢大仁(オザワダイト) |
---|---|
生年月日 | 2003年1月4日 |
年齢 | 19歳 |
出身地 | 愛知県 |
所属 | 栗東・松永昌厩舎 |
デビュー | 2021年3月6日 |
初勝利 | 2021年3月6日 |
重賞初騎乗 | 平安ステークス・ドスハーツ |
G1初騎乗 | 高松宮記念・ダイメイフジ |
通算勝利 | 52勝 |
リーディング最高位 | 38位(2021年) |
代表騎乗馬 | クリノマジン(3歳牡)2勝クラス |
2021年の新人賞を獲得した小沢騎手。
新人時代から落ち着いた騎乗ぶりを見せており、特に人気薄の馬に乗ったときの思い切った騎乗で穴を開けることも多いです。
3-2:永野猛蔵騎手
名前 | 永野猛蔵(ナガノタケゾウ) |
---|---|
生年月日 | 2002年9月8日 |
年齢 | 20歳 |
出身地 | 新潟県 |
所属 | 美浦・伊藤圭厩舎 |
デビュー | 2021年3月6日 |
初勝利 | 2021年3月6日 |
重賞初騎乗 | レパードステークス・タマモブトウカイ |
G1初騎乗 | G1騎乗なし |
通算勝利 | 46勝 |
リーディング最高位 | 40位(2021年) |
代表騎乗馬 | ナチュラルハイ(2歳牡)OPクラス |
新人賞は同期の小沢騎手に譲りましたが、最後まで新人賞を争っていた永野騎手。
特に東京競馬場での差しには定評があります!永野騎手も人気薄の馬で差し切ることが多いので、東京競馬場の軽ハンデの差し馬に騎乗していたら買ってみてください。
3-3:泉谷楓真騎手
名前 | 泉谷楓真(イズミヤフウマ) |
---|---|
生年月日 | 2001年12月18日 |
年齢 | 20歳 |
出身地 | 山口県 |
所属 | 栗東・本田厩舎 |
デビュー | 2020年3月1日 |
初勝利 | 2020年3月1日 |
重賞勝利 | 2021年7月17日(函館2歳ステークス) |
重賞初騎乗 | アーリントンカップ・リインフォース |
G1初騎乗 | 阪神ジュベナイルフィリーズ(ナムラリコリス) |
通算勝利 | 76勝 |
リーディング最高位 | 26位(2021年) |
代表騎乗馬 | コパノニコルソン(3歳牡)3勝クラス |
重賞への出走も多く、新人騎手のイメージは薄いですが泉谷騎手もまだ新人ジョッキーの1人です。内枠で包まれることが多いかなってとこはありますが、うまく外に出したときの差し馬の伸び方は本当に素晴らしい!最後方で終わってしまうケースもありますが、追いかけていれば必ず万馬券を取らせてくれる騎手です。
3-4:秋山稔樹騎手
名前 | 秋山稔樹(アキヤマトシキ) |
---|---|
生年月日 | 2001年9月17日 |
年齢 | 21歳 |
出身地 | 千葉県 |
所属 | 美浦・蛯名厩舎 |
デビュー | 2020年3月1日 |
初勝利 | 2020年3月15日 |
重賞初騎乗 | ファルコンステークス・ラングロワ |
通算勝利 | 77勝 |
リーディング最高位 | 28位(2021年) |
代表騎乗馬 | ウォーロード(4歳牡)2勝クラス |
秋山騎手もベテランジョッキーの中で活躍しています。もうすぐ100勝なので減量は終わってしまいますが、今も減量なしで騎乗する機会も増えており実績を出しているので、これからまだまだ活躍するでしょう。
3-5:角田大河騎手
名前 | 角田大河(ツノダタイガ) |
---|---|
生年月日 | 2003年5月21日 |
年齢 | 19歳 |
出身地 | 滋賀県 |
所属 | 栗東・石橋厩舎 |
デビュー | 2022年3月5日 |
初勝利 | 2022年3月15日 |
重賞初騎乗 | CBC賞・シホノレジーナ |
通算勝利 | 20勝 |
リーディング最高位 | 39位(2022年) |
代表騎乗馬 | エイシンスポッター(3歳牡)3勝クラス |
今年デビューの中で最初に勝利を挙げたのが角田騎手!ノースフライトの角田元騎手の長男です。騎乗フォームがきれいで、先行させた馬を粘らせる技術はかなり高いです。
今村騎手の存在で少し隠れてしまっていますが、30勝は目前!後半の活躍次第では逆転で新人賞獲得もあるでしょう。
4:JRA歴代新人賞獲得騎手一覧
年度 | 騎手名 | 初年度勝利数 |
---|---|---|
1987年 | 武豊 | 69勝 |
1988年 | 岡潤一郎 | 44勝 |
1989年 | 角田晃一 | 43勝 |
1991年 | 藤田伸二 | 39勝 |
1992年 | 上村洋行 | 40勝 |
1996年 | 福永祐一 | 53勝 |
1997年 | 武幸四郎 | 37勝 |
1998年 | 池添謙一 | 38勝 |
1999年 | 北村宏司 | 37勝 |
2004年 | 藤岡祐介 | 35勝 |
2008年 | 三浦皇成 | 91勝 |
2009年 | 松山弘平 | 36勝 |
2010年 | 高倉稜 | 37勝 |
2014年 | 松若風馬 | 47勝 |
2015年 | 鮫島克駿 | 39勝 |
2016年 | 木幡巧也 | 45勝 |
2019年 | 斎藤新 | 42勝 |
2021年 | 小沢大仁 | 31勝 |
武豊騎手をはじめとして、リーディング常連の騎手は新人賞を取ってることが多いですね。新人時代の成績が全てではありませんが、やはり天性のセンスを持っている人は活躍するのも早いのがわかります。
しかし、川田騎手や横山武騎手といったリーディング上位騎手が新人賞を取っていないことにも注目です!あるきっかけで騎手として一気に伸びる可能性があるので、1年目の成績だけで評価せずに追いかけてみましょう。
ちなみに、川田騎手が騎手として変わったのは桜花賞馬ハープスターとの出会いだそうです。1頭の馬に巡り合うことで騎手の人生と運命は変わってきます!
4-1:JRA新人賞の獲得条件
JRAの新人賞は毎年必ず受賞者がでるわけではありません。
新人賞の獲得条件となるのはその年にデビューして、平地競走と障害競走を合わせた合計勝利数が30勝以上になっていること。全ての新人騎手が30勝未達の場合は該当なしとなります。
2022年の新人騎手で新人賞獲得の可能性があるのは今村聖奈騎手で、既に39勝を挙げています。角田大河騎手も29勝なのでこの2人のうちどちらかが新人賞を受賞する可能性が高いでしょうね。
5:JRA騎手最年少記録
JRAでデビューしてからの最年少記録についてまとめてみました。
5-1:最年少重賞勝利
最年少重賞勝利はデビュー年に重賞を獲得した騎手になり、18歳で獲得した騎手は武幸四郎騎手、池添謙一騎手、菊沢隆仁騎手そして今村聖奈騎手の4人です。
最年少記録になると、その中でも初騎乗が重賞だった武幸四郎騎手の18歳と3ヵ月28日。初騎乗がオースミタイクーンのマイラーズカップで、そのまま優勝してしまったのでこの記録は今後破ることは難しいですね~
5-2:最年少G1勝利
最年少でG1を制覇したのは、レジェンドの武豊騎手です。
19歳と7カ月23日、菊花賞で騎乗したスーパークリークで最年少記録を達成しています。
この後、天皇賞春秋連覇する馬ですが、菊花賞ではヤエノムテキ、ディクターランドに次ぐ3番人気での出走でした。
この記録は今年の秋G1出走資格が取れた今村騎手が挑戦することになりますが、今のお手馬から考えると少し厳しいか・・・・
1番可能性が高いのが新馬戦をレコードで圧勝したヤマニンウルスですね。朝日杯FSかホープフルで騎乗できればひょっとしてデビュー年にG1制覇の可能性もあります。
5-3:新人最多勝利
新人騎手時代の最多勝利記録ホルダーは三浦皇成騎手です。
2008年のデビュー年で91勝を達成!それまで記録を持っていた武豊騎手の記録69勝を大幅に更新しています。この記録も今後破るのは厳しいかもしれません。
しかし、三浦騎手は新人時代の勝利数が自己ハイキャリアで11年間苦しみましたが12年目の2019年にようやくハイキャリア更新で102勝を挙げています。
6:若手騎手を買うメリットとデメリット
若手騎手の騎乗馬を馬券の対象とすることのメリットやデメリットについて紹介します。
6-1:減量騎手の場合は馬への負担が少なくなる
新人騎手は4キロ減の斤量で騎乗することができるので、馬の負担を大きく減らすことができ好走に繋がるケースが多いです。50勝を超えるまでは減量騎手として騎乗できます。
女性騎手の場合は新人時代が終わっても永年2キロ減になるので、男性騎手と比べるとかなり騎乗が有利になります。
6-2:馬の能力と比べて人気が低い場合がある
鞍上が誰か?によって人気はかなり変わってきます。常にリーディング上位の川田騎手やルメール騎手が手綱を取っている場合、馬の実力以上に評価が高くなり人気も上がってくるものです。
逆のパターンが新人騎手です。まだ1勝、2勝しか勝っていない新人騎手だと信頼度が低いためルメール騎手や福永騎手が乗ったら1倍台になりそうな馬でも、3番人気くらいに人気が落ち着く例が多いです。
6-3:レースの経験不足が出る場合あり
まだデビューしてから騎乗経験が浅いので、技術はしっかりしていてもレースの展開の読み方や他の騎手との兼ね合いなどで後れを取る場合があります。
6-4:本番では乗り替わりになる可能性がある
新馬戦や未勝利戦、条件戦などは斤量の恩恵があるので新人騎手を起用するケースが多いですが、馬が勝ちあがって特別戦や重賞での出走になると斤量の恩恵がなくなります。
そのため、より信頼度の高いベテランや中堅ジョッキーに乗り替わりになる可能性が高いです。どんなに手慣れたコンビになっていても、重賞やG1に騎乗する条件を満たしていない場合は騎乗することができないので、必ず乗り替わりになります。
7:当サイト厳選!万馬券を狙えるサイト3選!
新人騎手は人気薄の馬に乗ることが多いので、追いかけていると万馬券を獲れるチャンスも出てくるでしょう。ただし、それまでに負けた金額はかなり大きくなるかも・・・・
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8:2023年デビューの新人騎手は?
2023年は39期生の8人が競馬学校を卒業しデビューする予定です。8人の中には女性騎手が3人(小林美駒さん、河原田菜々さん、大江原比呂)これは牧原騎手や細江騎手がデビューしたときと同じ3人娘のデビュー。
先にデビューした今村聖奈騎手との戦いが非常に楽しみです。
先に行われた模擬レースでは、小林美駒が優勝!先輩の横山武志騎手から騎乗技術について想像以上との高い評価を受けていました。
3月からの彼女達のデビューは注目すべきですね!
9:若手騎手まとめ
レジェンドジョッキーでも新人時代はありました。デビューから一線級で駆け抜けてきた武豊騎手は別格ですが、今は不動のリーディングの川田騎手も新人時代の成績はイマイチ。
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