【富士ステークス2024 予想】出走予定馬・過去の傾向を公開

今後のマイル界を占う重要なレースであるG2・富士ステークス。 

当レースは、ヴィクトリアマイル、安田記念、NHKマイルカップといった3歳G1・古馬G1参戦馬が多く集まることから、非常にレベルの高いレースが続いています。

そのため、富士ステークスは、非常に平穏な結果に終わることが多いです。

2024年は、3歳マイル王のジャンタルマンタル、マイルG1で好走を続けるソウルラッシュ、一昨年の当レース覇者セリフォスなど、トップクラスのマイラーが多く出走予定です。

近年は3年連続で勝ち馬がG1馬となっている当レース。

今年は一体どんなドラマが待っているのでしょうか。

富士ステークス2024年の想定馬・想定騎手・予想オッズ

想定出走馬、想定騎手、予想オッズに加え、一言ずつ解説していきます。

【有力】ジャンタルマンタル

3歳マイル王者です。

京王杯AHで衝撃的な末脚を見せたアスコリピチェーノを物差しにすると、この馬が強いことは間違いないでしょう。

得意の先行競馬で押し切ること必至です。

ソウルラッシュ

去年秋〜安田記念がピークだと思われる当馬。

実績的には上位ですが、マイラーズCを初めて勝利したのが4歳とすると、そろそろピークが過ぎてもおかしくはありません。

東京よりも京都が得意な印象で、もしかすると7、8割の仕上げで来る可能性もあります。

セリフォス

安定して早熟馬を供給するダイワメジャーの産駒なので、ピークは明らかに過ぎていると考えられます。

ただ、中内田厩舎であればそこまで把握していてもおかしくありません。

得意の府中1600ｍのG2ならば、ここをメイチに来る可能性もあり、完全に見限るのは怖い馬です。

レッドモンレーヴ

典型的なトライアル善戦マンです。

去年はナミュール相手に非常に強い競馬を見せるも2着。

当馬は、NF天栄を使って東京1400、1600mのG2に出てくるときは強く、相手が強いため人気が落ちるここは、狙うのも面白いかもしれません。

ウンブライル

去年のNHKマイル2着馬ですが、阪神牝馬S以外は悲惨なレースが続いています。

牝馬、ロードカナロア産駒ということで当レースとの相性はいい可能性もありますが、マイル4歳世代は極めて弱く、ここでも通用しない可能性が強いです。

コンバデカーブース

取捨に困る馬。

早熟の多い外国血統であるため、もうピークを過ぎた可能性もあります。

ただ、3歳マイルトップは強いと考えられるため、この馬が純粋なマイラーであれば、3着くらいに来てもおかしくはありません。

富士ステークス2024年の基本情報

マイルチャンピオンシップのステップレースとして開催されるG2・富士ステークス。

2023年は、4歳牝馬のナミュールが1番人気で勝利。

その後同馬は、亡くなった藤岡康太騎手を背に、マイルチャンピオンシップを制しました。

当レースは2020年よりG2に格上げとなり、その後のマイルチャンピオンシップに向けた重要なステップレースとして機能しています。

近3年は全て1番人気の馬が勝利しており、2022年のセリフォス、2023年のナミュールがその後のマイルチャンピオンシップを連勝しています。

そのため、2022年は3連単配当2,550円を記録するなど、荒れにくい傾向にあります。

特に過去10年は、全て5番人気以内の馬が勝利しており、勝ち馬を絞りやすいレースといえます。

富士ステークスってどんなレース？

富士ステークスは、10月中旬に東京競馬場芝1600mで行われる、別定G2レースです。

もともと当レースは、1981年、ジャパンカップ創設に伴って創設され、東京芝1800mで行われる国際競走のオープンレースとして施行されていました。

その後、1997年に、当時12月に行われていたスプリンターズステークスの前哨戦として位置づけられ、東京1400mに変更。

1998年にG3昇格し、2000年からマイルチャンピオンシップのステップレースとして位置づけられ、現在の東京芝1600mに変更となりました。

G3時代の当レースも、アドマイヤマックス、エイシンアポロン、ダノンシャークといったG1馬を輩出し、2020年にはG2昇格を果たしました。

また、2021年以降、富士ステークスの勝ち馬は全てG1を勝利しており、G3時代より重要性が増したことは明白です。

そのため、マイルチャンピオンシップだけでなく、来季の安田記念に繋がるレースであるといえます。

実際、ソングラインは2022年、2023年に安田記念連覇、セリフォスは2023年の安田記念2着、ナミュールは2024年の安田記念を2着しています。

このように、今の富士ステークスは、マイルで頂点を極めることができる馬が勝つレースであると言っても過言ではありません。

富士ステークス2024年予想に必要なデータ

ここでは、富士ステークスの過去の傾向など、予想に必要なデータを紹介します。

富士ステークス　過去10年の結果

※全て東京芝1600m　

年	着	馬名	齢	騎手	人	血統
23良	1	ナミュール	牝4	J.モレイラ	1	ハービンジャー
	2	レッドモンレーヴ	牡4	横山和生	4	ロードカナロア
	3	ソーヴァリアント	牡5	池添謙一	6	オルフェーヴル
22良	1	セリフォス	牡3	藤岡佑介	1	ダイワメジャー
	2	ソウルラッシュ	牡4	松山弘平	3	ルーラーシップ
	3	ダノンスコーピオン	牡3	川田将雅	2	ロードカナロア
21良	1	ソングライン	牝3	池添謙一	1	キズナ
	2	サトノウィザード	牡5	戸崎圭太	9	ロードカナロア
	3	タイムトゥヘヴン	牡3	柴田善臣	10	ロードカナロア
20良	1	ヴァンドギャルド	牡4	福永祐一	4	ディープインパクト
	2	ラウダシオン	牡3	M.デムーロ	5	リアルインパクト
	3	ケイアイノーテック	牡5	津村明秀	6	ディープインパクト
19稍	1	ノームコア	牝4	C.ルメール	2	ハービンジャー
	2	レイエンダ	牡4	C.スミヨン	3	キングカメハメハ
	3	レッドオルガ	牝5	福永祐一	4	ディープインパクト
18良	1	ロジクライ	牡5	C.ルメール	2	ハーツクライ
	2	ワントゥワン	牝5	J.モレイラ	3	ディープインパクト
	3	レッドアヴァンセ	牝5	北村友一	5	ディープインパクト
17不	1	エアスピネル	牡4	武豊	1	キングカメハメハ
	2	イスラボニータ	牡6	C.ルメール	4	フジキセキ
	3	クルーガー	牡5	内田博幸	11	キングカメハメハ
16良	1	ヤングマンパワー	牡4	戸崎圭太	3	スニッツェル
	2	イスラボニータ	牡5	C.ルメール	4	フジキセキ
	3	ダノンプラチナ	牡4	蛯名正義	2	ディープインパクト
15良	1	ダノンプラチナ	牡3	蛯名正義	4	ディープインパクト
	2	サトノアラジン	牡4	C.ルメール	1	ディープインパクト
	3	ロゴタイプ	牡5	M.デムーロ	3	ローエングリン
14良	1	ステファノス	牡3	戸崎圭太	2	ディープインパクト
	2	シャイニープリンス	牡4	柴田大知	12	キングヘイロー
	3	レッドアリオン	牡4	小牧太	5	アグネスタキオン

富士ステークス　過去の傾向

富士ステークスの過去10年の傾向を見ていきましょう。

勝ち馬は5番人気以内から

富士ステークスは基本的に荒れにくいレースです。

過去10年において、勝ち馬はすべて5番人気以内から必ず出ています。

また、1番人気～4番人気の複勝率も50％を超えており、基本的には強い人気馬が来ているといえます。

前走重賞組優勢で特注はヴィクトリアマイル組

富士ステークスは、基本的に前走重賞を走った馬の方が有利です。

前走G1で好走した馬が、当レースを始動戦に選ぶことも多く、そういった馬は実力通りの力を見せることが多いです。

また、前走安田記念で、G1の壁に跳ね返された馬も、G2のここでは来てしまうこともしばしばあります。

今年ならレッドモンレーヴとソウルラッシュはそれが顕著です。

さらに、前走ヴィクトリアマイル組には注目です。

過去10年の複勝率は100%で、ヴィクトリアマイルから当レースに参戦してきた馬は要注目だといえます。

距離延長組はマイナス

これは富士ステークスだけに限ったことではありませんが、前走1200mや1400mを使った距離延長組は大きくマイナスで、過去10年で馬券に絡んだ馬はゼロです。

そのため、前走でも1600mを使ってきた馬や、2000mや1800mを使った距離短縮組を狙うことが重要です。

逃げ馬の成績は壊滅的

単刀直入に、当レースは逃げ馬の成績が壊滅的に悪いです。

過去10年で馬券に絡んだ馬は一頭もおらず、もはや逃げ馬というだけで馬券から外してもいいくらいです。

その理由というのは、やはり切れのある脚を使う実力馬が多く参戦してくるからでしょう。

マイルG1を2勝したミッキーアイルくらい実績のある逃げ馬ならともかく、そこまでの実績のない逃げ馬をこのレースで買う必要はないと考えられます。　　　　　

牝馬が強く3歳はイメージほどは強くない

当レースは牝馬の出走は少ないものの、 3-1-2-6と連対率33%複勝率50％と、非常に好走率が高いです。

3歳馬は、過去10年で4勝と好調なように見えますが、複勝率は20%で、4歳馬、5歳馬に劣ります。

その理由としては、セリフォスやダノンスコーピオンのような3歳のチャンピオンクラスの馬が参戦したときはなら結果を出しますが、実績的に微妙な馬は古馬の壁に跳ね返されることが多いです。

また、世代レベルも重要で、マイルで強い馬が多かった2021年、2022年は3歳馬が好走し、かねてからレベルが低いと評判だった2023年は、予想どおり走りませんでした。

2024年の世代レベルは難しいところですが、京成杯AHを大楽勝したアスコリピチェーノを退けたジャンタルマンタルは、”強いマイラー”である可能性は高いでしょう。

近年強いロードカナロア産駒

以前はディープインパクト産駒ばかり来ていた当レースですが、近年はロードカナロア産駒の活躍が目立ちます。

同産駒は3年連続で連対しており、注目が必要でしょう。